社長ブログ

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家づくりで見落としな部分

2020.03.01

昨日、たまたま会社に居たら飛込でお客様がやってきた。

『先週の見学会、まだ見れますか?』と。

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残念ながら完成見学会の建物は本日お引き渡しとなったため、ご案内はできないけども・・

座ってじっくり話を伺ってみました。

ここから先の内容、僕は他社を批判するつもりは全然ありません。
でも話を聞く限り、建築屋は無知すぎる。そんな内容。

記事を読んだ方、これから家を建てる方

何が一番重要なのか、改めて考えてみてくださいね。

そのお客様はご夫婦。うちの両親と同じくらいの年齢と思われる。

『いや・・見たかったな。こんな平屋を(チラシの写真)』

聴けば・・

新築を検討しているのではなく、リフォームの依頼先を探していました。

ただ、、

3年前に新築で平屋を建てたそうです。

『3年でどのようなリフォームを検討ですか?』

リフォーム時期には早すぎるからね。

『床なんですよね。杉の無垢材なんだけど、板の隙間があまりにもひどくて・・』

フローリングの継ぎ目に5mmほどの隙間、それだけではなくとにかく無垢材が暴れて

どうにも酷い状況らしい。

『建てた建築屋さんではダメなんですか?』

『もちろん話をしたけど、「それが無垢の味わいで当社はそれを売っている」』と言われたらしい。

つまり、、、

無垢材の家を建てたんだから、多少の不具合は当たり前なんですと。

しかも、、それは事前に説明無かったそうです。

それでも、生活に支障が出ているレベルなので直してほしいと伝えると

「うちでは出来ません!」と言い切られたそうです。

それって、注文住宅で建てたお客様との縁を切ったってこと。

聴けば、その建築屋は同市にある有名な会社。

僕は不思議で『なんでそこに依頼したんです?』と尋ねた。

『テレビに出ていて、それだけで依頼しました』

もちろん、完了している建物の内覧はしたそうだけど

無垢材の空間に入ったという喜びと、全体の印象だけで契約したそう。

そこに素材の説明は全然なかったらしく、しかも住んでからのアフターがひどすぎると・・

『3年前に、にいはら工務店さんを知っていたら・・』と何度も言っていた。

その建築屋は、無垢材の良さは『天然乾燥しているから良い』と言っていたそうで

実際、天然乾燥材で建てている工務店が圧倒的に多いです。

AD材ってやつね。

僕らはまったく逆の解釈で、天然乾燥材は住んでから木材が暴れてくるので

人工乾燥材(KD材)しか使わないです。

その代り、住んでから無垢材の狂いなどが生じにくいので上記のようなアフターは殆どないです。

僕らが無垢材の家をおすすめする時、無垢材の特性は100お話しています。

どこの産地で育ったのか?樹齢は何年なのか?

どういった加工をしているのか?住んでからはどんなお手入れが必要か?

無垢材の家を建てるならば、お客様も知っておく必要があるから隠さず全て見てもらい

納得してもらい家づくりがスタートします。

でも、無垢材の家を建てている工務店(建築屋)の多くは

『無垢材なんだから多少は当たり前なんだ』と思っているので

施主もそれは承知しているはずなんだと思ってる。

そのお客様に『床の杉材、産地はどこですか?』と尋ねると

『いや、そんなのは聞いたことない』と。

結局、建築屋は見てみぬふりしたのか解らないけど

無垢材の家はそれが当たり前だと言って、今後も対応しないそうです。

どう思います?

僕が知る限り、無垢材で建てた人の多くは後悔してる場合が多いです。

夢のマイホームですよ!それが住んで間もなくでそんな気持ちにさせて良いの?

良いわけないよね。

そんな話を切に聞くと、本当に胸が苦しくなるわ・・・

僕が無垢材について、事細かく説明し、、

今更だけど、無垢材で建てる場合にはどんな点を注意して尋ねるべきだったか

またどんな部分を注意してみるべきだったか・・

いろいろご相談に乗りました。

きっと、、

今後もこういった施主の方は後を絶たない。

建築屋がそんな考え方で家を建ててるんだもん。

でも、今一度きちんと考えてみてください。

僕ら工務店は、自分たちが建てたい家を作るわけではないのですよ。

お客様のために、住んでからも長い間快適に住んでもらうために家を作ります。

それでも、、そう思って家づくりしている建築屋は多くないんだな・・って思うと

もの凄く切なくなるね。

こうしてブログで書いたって、この記事を読む人がどう思うか?が一番だし

そもそも、この記事を見る人も少ない。

なんの解決にもならんのだろうけど、、

それでも、、

それでも、1人でも多くの人に

『きちんと知識を持って、家づくりをスタートしてもらいたい』と思う。

住んでから後悔してほしくないよ、本当に・・

ずっと、ずっとお客様とお付き合いしていきたいし

僕らが作った家を訪れる人に

『うわー凄い家を作ったんだね!』って、お施主さまが言われるようにしていきたい。

見た目や雰囲気だけではなく、その奥にある大切な部分をきちんと見定め・・

夢のマイホームプロジェクトをスタートしてくださいね。